初日舞台挨拶レポート(3/16)


山口まゆ、川床明日香、北村優衣、新谷ゆづみが
ブルーの衣装に身を包み、性暴力やDV、ハラスメント被害者のトラウマについて思いの丈を打ち明ける!


本作『ブルーイマジン』がついに、本日3月16日(土)に初日を迎えました。本作品は、性暴力やDV、ハラスメント被害者のトラウマに寄り添い、救済するためのシェアハウス「ブルーイマジン」を舞台に、心に深い傷を負った女性たちの信念と連帯と葛藤のドラマを描いた青春群像劇です。

初日舞台挨拶には主演の山口まゆさん、川床明日香さん、北村優衣さん、新谷ゆづみさんらメインキャスト、松林麗監督が登壇しました。


【舞台挨拶レポート】

うららかな快晴の空模様と同様に、映画『ブルーイマジン』の初日舞台挨拶が、晴れやかに行われました。

初回上映後の舞台挨拶の登壇者は、松林麗監督、主演の斉藤乃愛(のえる)を演じた山口まゆさん、東佳代役の川床明日香さん、西友梨奈役の北村優衣さん、真木凛役の新谷ゆづみさんの5名。

まずは、本作が長編映画初監督となる松林麗監督が、「こうしてお客様に観ていただけたことで初めて映画が完成すると

山口まゆ、川床明日香、北村優衣、新谷ゆづみが

ブルーの衣装に身を包み、性暴力やDV、ハラスメント被害者のトラウマについて思いの丈を打ち明ける!


【初日舞台挨拶概要】

日時 :3月16日(土)

会場 :新宿K’s cinema(東京都新宿区新宿3丁目35-13 3F)

時間 :15:35~15:55(20分間) ※上映後のイベント。

登壇者 :山口まゆ 川床明日香 北村優衣 新谷ゆづみ 松林麗監督


うららかな快晴の空模様と同様に、映画『ブルーイマジン』の初日舞台挨拶が、晴れやかに行われました。

初回上映後の舞台挨拶の登壇者は、松林麗監督、主演の斉藤乃愛(のえる)を演じた山口まゆさん、東佳代役の川床明日香さん、西友梨奈役の北村優衣さん、真木凛役の新谷ゆづみさんの5名。

まずは、本作が長編映画初監督となる松林麗監督が、「こうしてお客様に観ていただけたことで初めて映画が完成すると思うので、とても感慨深いです。とてもセンシティヴな問題であり、またタイムリーな話題を扱った作品でもありますが、観てくださった方が、救いや希望を感じとっていただけたらうれしいなと思います。誠意をもって向き合わなければならないテーマなので、今の時代に作られるべき映画なんじゃないかな、と思います」と挨拶をすると、山口まゆさんが「映画業界の性被害について扱った作品ということで、台本をいただいたときは“こんなことが実際に起こってしまっているのか”と、ものすごく怖いなと感じました。でも、それと同時に、松林監督と話し合うなかで、やっぱり“伝えていきたい”とも感じました。この作品の登場人物のような被害に遭われた方々が、どうやって前を向いていったらいいのかと、ずっと考え続けていた私たちと思いが誰かの心に届いたらうれしいな、という気持ちでいっぱいです。ぜひ、みなさんのご感想が聞きたいです」と、万感の思いのこもった挨拶で応えました。すると、客席からは万雷の拍手が自然と沸き起こりました。さらに、その拍手に応えるかたちで、松林監督が「この劇場でも連帯が生まれていますね……今日の登壇者の衣裳も、こうしてブルーで統一して、連帯させていただきました(笑)」と、会場の笑いを誘いました。


「この映画を作ったことで、監督自身は救われましたか?」という山口さんの突然の問いに対して松林監督は、「映画を作ることで“誰かのためになる”ということがあると思います。そんなふうに『ブルーイマジン』の輪が広がってゆくことに映画を作った意味があると思いますし、私もみなさんとご一緒できたことで救われた身持ちがあります。本当にありがとうございました」と感謝の気持ちで応えました。「その言葉を聞けただけで、私は満足です」と、山口さんは満面の笑み。するとここでも、客席からあたたかい万雷の拍手が自然と沸き起こりました。


もういちど観てほしい、印象深いシーンは? と問われた川床明日香さんは、「みんなでフィリピン料理を食べるシーンです。実際にフィリピン料理を作っていただいたのですが、“アドボ”という料理がめちゃくちゃおいしくて! でも、シーン的にはすごく長回しの撮影だったので、もしNG を出してしまったら、“アドボ”がなくなっちゃう! と思って、ちょっとずつ食べました。また“アドボ”を食べたいです(笑)」。

その言葉に「おいしかった〜!」と隣で大きく頷いていたのが、北村優衣さん。「私、めっちゃ食べちゃった(笑)。ま、いっかって(笑)。私も、その食事シーンがすごく好きです。乃愛や凛ちゃんたちががんばって勇気を出して一歩を踏み出した後でも、“ちゃんと周りに仲間がいるんだよ”ということがわかるシーンだと思ったからです。“あなたはひとりじゃないんだよ”って、あのシーンですごく言われたような気がして、観ていても大好きですし、撮影中もすごく楽しかったな、という想い出があります」と、頬を緩ませながら応えました。


新谷ゆづみさんは、「そのシーンも、記者会見のシーンも、全部がすごく印象的なのですが、個人的には、記者の方たちがお昼ご飯を食べているシーンが大好きです。あのシーンがあることで、私たち被害者視点の物語から、急に客観的な視点に変わるというか、いつも通りの“普通の生活”に戻ってくる感覚があって。映画を観ながら“それでも日常は進んでいるんだな……”と感じられるので、あのシーンはすごくいいなって思いました」と語りました。


最後に、松林監督が「この作品は、“ブルーイマジン”という場所が核になっています。このような空間で、同じ傷みを共有しながら承認し合える場所が、これからの社会を“共に生きる”ためには、きっと必要なんじゃないかなと思います。世の中の流れはさまざまな性被害が明るみになっていますが、その背景には、この映画のなかで描かれる乃愛のような人たちが、誠実に努力しながら、勇気をもって声をあげてきたのだということを“イマジン”していただきたいなと思います。そのようにテーマ性の強い映画ではあるのですが、個人的には俳優さんの表情や、劇中の音、色味といった要素も、純粋み映画として楽しんでもらえたらうれしいな、と思います。みなさまぜひ、減点式のコメントではなく、加点式なご感想をお待ちしており

ます(笑)」と、会場を和やかな笑いにつつみこむなか、「次回作は、もうちょっと弾けた映画を作りたいな、と思います(笑)。今作は“知性で勝つ”という方向性で作りましたが、次回作はタランティーノ映画のような、血がたぎるように悪人をぶった斬る作品

も作ってみたいと思いますので、期待していてください(笑)」と、監督2作目にも意欲をみせました。終始にこやかであたたかい雰囲気のまま、多幸感に満ちあふれた初日舞台挨拶は、幕を閉じました。